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オプティマルヘルスとは

 オプティマル(optimal)とは、[形](特定の条件のもとで)最善[最上]の,最も望ましい(小学館 プログレッシブ英和中辞典)を意味する。 ここでいうオプティマル・ヘルス(Optimal Health)とは、年齢、文化、生活環境といった自分が置かれた状況の中で、 ひとりひとりが適切な生き方や習慣を選んで、最善な健康を実現していく状態・過程のことである。なお、そこには健康観や価値観に関する個人の主観的な経験が尊重され、 個人は自己の潜在的能力を最大限に発揮させることにむけ、統合的・調和的に機能すること(Dossey & Keegan 2013)とされている。

 わが国ではまだあまり馴染みがない新しい概念であるが、近年米国では、ヘルス・ウエルネスに続く健康観として位置づけられ、 定着しだしている。オプティマル・ヘルスはその人にとっての「最高・最善の健康」を保つためにはどうしたらよいのかを考えることから始まる。 したがって、ひとりひとりには、50歳には50歳の、80歳には80歳のオプティマル・ヘルスすなわち最高レベルの健康状態があると言える。

 女性のオプティマル・ヘルスに対するストラーテージには、家族・パートナー・コミュニティとの関係の質の向上が重要な鍵となる。 なお、女性のオプティマル・ヘルスは、以下の4側面に影響されるという特性が報告されている。

・子ども、親、家族の成長
・対人関係とコミュニティの促進
・女性の平等の実現
・関係価値の育成

(Shelley Kasle, et.al., Optimal health and well-being for women: definitions and strategies derived from focus groups of women, July–August 2002,Volume 12, Issue 4, p155-220)

以上から、女性の生涯の健康は、病気の治療や予防はもとより、オプティマル・ヘルスの達成を高めることを目指すとも言えよう。